【山行報告】7月19日岩手山 東北遠征_暴風雨の岩手山(馬返しルート)登頂と悪天候登山から得た教訓
東北遠征2日目は、岩手山の代表的な登山道である「馬返しルート(旧道)」から山頂を目指しました。未明に出発した時点では順調な滑り出しでしたが、一転して暴風雨と雹(ひょう)に見舞われる過酷な山行となりました。
■ 順調な登りから一転、過酷な稜線へのアタック
東部ルートの静けさの中、豆腐岩を越えて旧道の急登へと取り付きました。樹林帯を抜ける5合目までは計画通り極めて順調なペースでしたが、6合目に差し掛かった頃から空模様が暗転し、雨足が強まります。
8合目の避難小屋で小休止を挟み、不動平を抜けて火口丘南斜面のY字路へと足を踏み入れた瞬間、状況はさらに過酷さを増しました。遮るもののない稜線では、体を吹き飛ばされそうな暴風と雹が容赦なく打ち付けます。視界が白く閉ざされる中、大自然の猛威を肌で感じながら岩手山山頂を踏み、景色を楽しむ余裕もなく直ちに下山を開始しました。
■ 集中力を試される雨の旧道下り
冷えと疲労が蓄積する中、逃げ込むように8合目避難小屋へと帰り着き、長めの休憩で体を温めました。
その後は雨が降りしきる樹林帯の下降です。沢のように雨水が流れる旧道は、火山礫が混じる泥状の道や濡れて黒光りする岩肌、木の根が幾重にも張り巡らされ非常に滑りやすい状態でした。疲労がピークに達する中、決してペースを急ぐことなく足の置き場を慎重に見極め、無事に1合目まで帰還。全身泥だらけになりながらも、男性3名誰一人怪我なく安全圏へ戻れたことに深い安堵感が広がりました。
【安全第一】悪天候登山から得たアルペンクラブK2の教訓
アルペンクラブK2が常に掲げる「安全第一」の原則に立ち返り、今回の荒天から得た教訓を共有いたします。大自然の中では予期せぬ天候の急変は常に起こり得るものです。
・早期の状況判断と撤退の基準
稜線に出る手前での天候評価が極めて重要です。各メンバーの体力や装備、天候悪化リスクを総合的に判断し、「勇気ある撤退」を迷わず選択できる心構えを共有しておきましょう。(今回は体力のある男性3名であったため乗り切れました)
・低体温症への警戒
雨と強風は想像以上に早く体温と体力を奪います。震えなどの初期兆候には最大限の警戒をし、素早いレイヤリング(衣服の層)調整と行動食による熱源補給が必須です。
・下山時のスリップ・転倒防止
「下山こそが登山の本番」です。疲労が蓄積する下山時は転倒リスクが最大化するため、最後まで集中力を保ち確実な足運びを意識してください。
・レインウェアの再点検
悪天候下において、耐水圧や透湿性が不十分な安価な雨具は文字通り「命取り」となります。自身の汗で内部から濡れ、急激な体温低下を引き起こす最大の要因となるため、装備の再点検を徹底しましょう。
今回の過酷な環境下での詳細なルート状況や記録は、以下のリンクにて公開しております。
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